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平成15年第2回定例議会における代表質問
質問者 前田 和茂

私は渋谷区議会自由民主党議員団を代表して、桑原区長ならびに教育長に質問をさせていただきます。質問に入る前にお許しをいただき一言申し述べたいと存じます。去る四月の渋谷区長選挙で、多くの渋谷区民の各層から支持を得て、渋谷区長に就任された桑原敏武区長に自由民主党議員団を代表して、心から祝意を申し上げる次第であります。誠におめでとうございました。これから区長は、二十万渋谷区民の生活にどのようにお応えになるのか、又選挙中区民に訴えられた公約を、どのように果たしていかれるのか、区民各界各層の期待は誠に大きいものがあると存じます。私も、この度の渋谷区議会議員選挙、おきまして区民の皆様からご支援を頂き栄えある渋谷区議会の一員とさせていただきました。今、歴史と伝統と名誉ある渋谷区議会のこの壇上にいることの「感動」と「責任の重大さ」を全身で、受け止めております。私は、この街渋谷が大好きであります。そして誰もが、住んでみたいと願っている街この渋谷を、心から誇りに思っております。
区民の皆様の幸せを願い、誰にも誇りうる渋谷の形成と、基礎的自治体としての、将来の渋谷区へ向けての、飛躍の礎を築いてこられた、多くの先人先輩の皆様の偉大なご業績に心からの敬意と感謝を捧げるものでございます。私は、これまでの少子高齢化への対応、教育、文化、スポーツの振興、防災、中小企業対策並びに、環境対策等を受け継ぎ、「将来の渋谷」のために、更に大きく発展させていくべく誠心誠意、真摯に努力して参る決意であります。折しも、今議会には「渋谷の未来の創造」のために貴重な一歩を記す「旧渋谷小学校跡地複合施設(仮称)」の契約議案が提出されております。これまで一区民として、大きな期待感を持って見守っておりましたこの計画が、私の初議会の場で建設工事に向けた大きな一歩が踏み出されますことは、この上ない喜びであり深い感慨を抱くものであります。
以上のことを申し上げ、質問に入らせて頂きます。
まず長年、渋谷区の行政に携わり実務のベテランとして渋谷区伸展に取り組んでこられた、桑原新区長に、渋谷区長として改めてその信念と決意をお聞かせ頂きたいと存じます。
次に、わが国の財政状況はバブル崩壊以降、累次の経済対策など景気回復に向けた、諸施策に伴う支出の増大や大幅な減税の実施などにより一段と厳しい状況にあります。更に、少子高齢化の急速な進展に伴う経費の増大など財政を取り巻く環境はますます厳しさを増していくことが考えられます。このような中で地方への補助金削減、地方交付税改革、税源移譲の「三位一体」改革を議論している「地方分権改革推進会議」の改革試案の内容が先日新聞で報道されました。それによりますと、地方交付税を「地方共同税」と「財政調整交付金」に再編、地方の歳入不足に対する現行地方財政対策は廃止、国から地方への税源移譲は増税を伴う税制改正まで先送りをするという内容でありました。更にこの問題については一部委員のほか地方自治体などが一斉に反発したことは当然であると考えますがこれを受けて政府の「地方分権改革推進会議」において試案内容の見直しについて、なお論議が重ねられており日々刻々様々な動きも伝えられております。「三位一体改革」の、帰すうは、定かではありませんが、区民が一番知りたいことは、この改革において、これまで「行財政改革」に努められ二十三区トップレベルの健全財政を誇る「渋谷区の財政」に、具体的にどのような影響が出るかということであります。区民が長年に亘り希求し議会において先駆的・中心的に進めてきた住民自治・自治権の拡充は更に、地方分権への影響を含めて渋谷区の今後の財政にも大きく影響してくることは明らかであり、区長の御所見をお願いします。日本の産業活力の中枢にあり世界に通用する技術のある有望な中小企業もその可能性を抱えながらなかなか立ち行かず、融資が受けられないため設備投資どころか経営そのものも追いつめられている現状下、東京都は担保主義にこだわらない審査で中小企業の資金調達を支援していく不良債権のない新しい銀行の創設案を発表しました。渋谷区所在の稼働法人数は、二万七千六百七十四社この企業を活性化させることは、日本を発展させる原動力になると考え四つの提案をさせていただきます。
一、日本再生は自治体が担う
 ・技術化や将来性に優れた中小企業を総合的に支援する。
二、地方分権への財政改革
 ・地方自治の、独自課税などで、税収を増やす方策を、探ると同時に、自治体が、財政構造改革をさらに進める。
三、自己責任の時代
 ・一人ひとりが現況を、正確に認識し、他力本願でなく、自らの行動に責任を持ち、自主的に行動を起こす。
四、中小企業対策
都内六割の、中小企業が売上高の減少に直面し企業の倒産件数は過去最悪の水準にあり、貸し渋り、貸し剥がし、金利のアップ等により、業績の悪化していない企業までも倒産に追い込まれているのが、現状であります。そこで特別審査委員会を設け厳正審査の上、融資制度の拡大を計り事業発展の可能性のある技術力や将来性に優れた中小企業に対し、支援を行うこと。以上四点についてご提案申し挙げますが、区長の御所見を頂きたいと思います。

次に区長の所信にもありました「ITコーディネータによる中小企業の経営革新」についてです。長引く不況の中、経営者の立場に立って、経営とITを橋渡しし、真に経営に役立つIT投資を推進・支援するITコーディネータの活用は不況の中、経営課題の何から手をつけてよいのか解らない又、抜本的な経営改革・業務改革が必要な経営者の方がたの心強いサポーターになることと期待いたします。渋谷区においてのITコーディネータの活用をどの位の規模でお考えかお答えいただきたいと存じます。
次にディーゼル車の粒子状物質除去装置・等に対する支援についてお伺いいたします。多くの自動車が行き交う都会では、自動車から吐き出される粒子状物質や窒素酸化物による大気汚染は深刻な状況です。これらの、汚染物質にディーゼル車の排気ガスが、大きく影響しており、発がん性や花粉症などの、健康被害が懸念されています。このことに対し東京都は「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(通称・環境確保条例)」において今年十月か、都内全域で貨物自動車や乗合自動車等のディーゼル車で、都が推奨する粒子物質除去装置を取り付けない場合は運行を禁止する事としました。一方国は、自動車ノックス・ピーエム法を制定し今年十月以降排ガス基準に適合しない場合は、八年から十ニ年の猶予期間はあるものの車検を通さないこととしています。このような国・都の施策は健康被害を防ぐ為に効果を大いに期待するものではありますが、実際に車を運行し景気が思わしくない中で、苦労して商売を続けている中小企業の皆さんにとっては、除去装置の取り付けや新車購入を迫られる事となり、その経費も最低十数万かかると言われており、経営に大きく影響を与えることとなります。このように都の規制は目前となり、国の規制もそれに続いております。渋谷区として困難な状況にある中小企業の皆さんに支援の手を差し伸べるべきであると考えますが、区長のお考えをお伺いします。
次に、「温室植物園」についてお伺いします。平成十四年十二月九日に開催された、住民説明会において温室植物園の基本計画について説明がされました。基本計画では、温室植物園について都心の日常生活の中で、「自宅の庭」にいるような感覚で、植物やビオトープと親しくふれあい、「やすらぎ」や「自然環境の大切さ」を感じてもらえる施設として、展示フロアーには、昔渋谷の自然の中で植物と、「春の小川」を想定した水の流れをはじめ、季節ごとのガーデニングフラワー、都会では見られない植物などを取り入れるといった基本的な考えが示されました。そして、地元住民をはじめ多くの区民の皆様が日常生活の身近なところで、自らの緑化活動などに取り組める場として活用していくうえで、管理運営については基本的にどの様、考えているのでしょうか。又、花と緑の生活環境を区民全員で考えるきっかけになるべき拠点として、大いに期待をしております。環境問題を考えられる教育の場としての運営も、どのように考えられているのか又、社会生活発展と人間生活の近代化に伴いややもすると、自然を忘れ心の豊かさが二の次になりがちな今日であります。地球の温暖化や生物の生育環境も知らず知らずの内に破壊されつつありあらためて、身の回りの花と緑に思いを寄せ、環境の保護と潤いある人と人とのふれあいを、目的とした住民の熱い要望が取り入れられた、清掃工場建設に伴う還元施設計画であり、その完成を心待ちにする一人として今後の建設工事や開館の予定についても併せてお答え下さい。
教育問題では豊かな人間性を育てたくましい青少年の健全育成支援に関して地域教育の拡大と支援活動のひとつ地域青少年クラブについて教育長にお伺いいたします。家庭、学校、地域の三位一体の教育が語られている中でも、地域の教育が重要視されています。核家族化の現在、青少年の健全育成のみならず、保護者の知識取得の場としても、地域教育に期待をしています。地域教育の場としての地域青少年クラブは、体験活動支援事業として、青少年の豊かな人間性を育むために地域ボランティア団体と連携・協力することにより週末を中心とした青少年の体験活動を団体に委託して実施するとの基本的な考え方をもとに区内各所で開設されていますが、今後の開設計画とどの様な活動を取り入れるご予定なのかお伺いいたします。又、地域教育の場としてボランティア団体のみならず、地域の方々が個人的にも参加できる活動の場を望んでおりますが、今後の運営の方向性についても質問を致します。
次に福祉基盤の整備の中で、子育て支援センターについお伺いいたします。子育て支援センターは、子育て中の区民に対して相談をはじめとして、総合的な子育て支援を実施し子育てに取り組む親子さん方に大変好評です。平成八年、本町に子育て支援センターが開設されて以来、不安や悩みを持つ保護者の方々の相談に応じたり、一時的にお子さんを預かる短期緊急保育を実施したり、さらに子育て広場の開催による保護者の方々の交流の場を提供するなど、今日子育てを行っている保護者の方々にとって無くてはならない施設となっているところです。昨年度は、この二つのセンターを合わせて、広場をはじめとして延べ四万人近くの親子が利用されていると聞きます。本町・鳩森以外の地域の方々にとりましては、自分の地域にも子育て支援センターを作って欲しいとの声も聞かれます。そのような中旧渋谷地区にとって初めてとなる子育て支援センターがひがし健康プラザに開設される予定と聞きますが、今後の拡充については、どのようなお考えか区長にお伺いいたします。
次に、ふるさと渋谷についてです。区長が所信表明でおっしゃられた「大勢の皆様が、ふるさと渋谷を愛し、多くの善意により区政が支えられている」との言葉どおり街を愛する気持ちが、街づくりの原点だと思います。私も今回の区議会議員選挙で、この街が大好き、渋谷が大好き、この事を繰り返してまいりました。渋谷の街を誇りに思い、そして渋谷の街への責任が、私の地域活動にがんばれた理由です。区民の皆様もこのすばらしい渋谷を誇りに思って頂きたい。又、このすばらしい渋谷の住人として共に街づくりを考えたいと訴え続けてきました。渋谷を愛する気持ちを育みたいとの思いも込め「郷土博物館」と「区民の広場・ふるさとフェスティバル」の今後の方向性についてお伺いします。
「郷土博物館」は渋谷の自然風土・歴史的風土により培われてきたくらしと知恵を学ぶことによって、ふるさと渋谷に対する理解と愛情を育み、渋谷の未来の形成を目指すものとの、考えが示されました。
この博物館を通して渋谷の街自慢を見つけて欲しい。又、一度見学をしたら終わりでなく自分の地域などの歴史等を知ることで、身近な名所・旧跡などに関心を持ってもらうきっかけの場になることに期待をします。
更には、私の様な渋谷に住み渋谷をふるさとにしながら、生まれた土地は違う人又、つい最近渋谷に移り住んだ人々にも、渋谷の歴史を知ることにより自分の生まれ故郷、又、先祖の故郷との意外な接点を見つけることで、より渋谷を身近にそして誇りに思える気持ちを育みたいと考えます。博物館に足を運んで学習することが、生活の一環として定着するように工夫された生活の場とするとありますが、具体的にはどの様な運営を考えているのか併せて、郷土博物館計画の現在の進捗状況と今後の建設工事や開館の予定について教育長にお伺いいたします。
次に「ふるさとフェスティバル」の件です。渋谷の街を誇りに思えるには、渋谷の街を自慢しようとの考えで、私はこれまで地域活動として渋谷区に関連のある地域との交流事業に取り組んできました。渋谷の街自慢をすることで、あらためてふるさと渋谷を見つめなおせる、又、更なる発見があるかもと考えていました。渋谷の街自慢をする場として、百万人以上の参加があり、渋谷区民以外の方も多数来場される、ふるさとフェスティバルでふるさと渋谷の街自慢も、もっと行いたいと考えます。私もこのふるさとフェティバルには、十年来、青年会議所として出展させて頂き、様々な事業を行って参りました。又、私も実行委員会にも参加して、このふるさとフェスティバルをこれからも盛り上げていきたいと考えている一人であります。ふるさとフェスティバルを渋谷の街自慢をより多くPRできる場としての企画を望んでおりますが、桑原区長の考えられるふるさとフェスティバルの方向性をお聞かせいただきたいと思います。
最後に近隣諸国で、流行が続いている重症急性呼吸器症候群、SARSに対する区の対策について、区長にご質問いたします。本年、二月下旬、アジアに端を発したSARSの感染は、その後、北米や欧州へと拡大し、三十以上の国から患者数の報告は、八千人を超えていることが報道されています。この感染の広がり方は、人やモノが短時間に国境を越えて移動する時代を象徴するもので、それだけに感染の制圧が極めて困難であることを物語っているといえます。WHOからはSARSが世界的な脅威だということで旅行者にまで注意を喚起するように感染流行伝播地域への緊急旅行延期勧告が出されるなど異例であり、経済へも悪影響や社会不安も大きく、深刻な事態と考えます。私達の身近な会社や学校でも、海外からの帰国者の噂を聞くたびに心配で、どのように対応するのか、消毒はしなくてよいのかと不安の声を聞いています。また、総務省が、SARS対策のため、外国の自治体職員を日本の自治体に受け入れる交流事業で、国内での発症が確認されていない国や地域の人にも、せきや発熱など症状を自己チェックし一つでも該当する場合は、医療機関を受診して「非感染証明」を出すよう求められていた例が、新聞紙上で発表されています。渋谷区は、諸外国との交流が盛んな国際都市であります。区内で、いつSARSが発生しても不思議ではありません。我が国では未だ患者発生の報告は無いものの、万一に備えた迅速な対応が重要であります。渋谷区では、先般、健康危機管理マニュアルを作成されたと報告を受けております。区内で患者が出たときの対応についてどのように準備されているのか、お伺いいたします。
以上、何点かにわたり、渋谷区民が日常生活の中で最も身近でかつ最も重要な問題について質問をしました。それぞれの御答弁を賜りたいと思います。