私は、渋谷区議会自由民主党議員団を代表いたしまして、桑原区長並びに足立教育長に質問をさせていただきたいと思いますが、その前にまちづくり事業の補助金申請の件に触れさせていただきます。
六月初旬に、神山助役を中心に調査委員会を発足され、また区長も自らの減給処分案を提出されるなど、組織全体を挙げて再発防止に向けて取り組んでいらっしゃることは十分理解いたしますが、やはりこのまちづくり事業に対する区民の皆様の大きな期待を考えると、一日も早く再開ができますよう執行体制の確立と服務の確保に全力を挙げていただき、また、国や東京都の信頼関係を早急に再構築するよう強く求めるものであります。
さて、渋谷区に住んでいる方々にとって、安全で安心していつまでも住み続けることができる我がまち渋谷とするためには、区と区民が一体となって取り組んでいかなければなりません。そこで、まず初めに、生活の原点でもあります安全・安心なまちづくりについてお尋ねいたします。
今、渋谷の現状を見ますと、渋谷駅周辺を初め、原宿や代官山など若者にとって魅力のあるファッション店や飲食店が集積し、区外から多くの若者が毎日訪れています。こうした中で渋谷を舞台として青少年を巻き込んだ監禁事件が起きたり、通り魔事件が起きるなどの犯罪が続いたため、渋谷は青少年にとって危険なまちとしてのイメージが一部マスコミによって過剰に報道され、渋谷ブランドが地に落ちた気がします。
私は区民の一人として、興味本位のマスコミ報道に腹立たしく思うとともに、自然と文化と安らぎのまち・渋谷でこのような事件が起きたことに対して、非常に残念に思っております。また、区民からもこうしたイメージを憂える声が多く寄せられました。事実、渋谷駅周辺では、悪質なキャッチセールスやスカウト、外国人による薬物の販売、あるいはかぎつき個室のある漫画喫茶など、青少年に悪影響を及ぼすとともに、青少年が犯罪に巻き込まれやすい状況が見受けられます。
一方渋谷区では、安全・安心でやさしいまちづくり条例に基づき、大阪の池田小学校での児童殺傷事件を教訓に、小中学校の児童生徒全員に防犯ベルを配布する、あるいは渋谷区青少年育成審議会の答申を受け、青少年の健全な育成に取り組むとともに、区民、NPO団体、警察と区によるまちの浄化活動や落書き防止パトロールを実施するなど、区民の安全・安心を守る努力に対しましては評価するものであります。
しかしながら、今日の子どもを取り巻く社会環境は大きく変化してきております。いつ、いかなる場所で子どもが犯罪の被害者あるいは加害者になるかもしれない状況にあり、当の子どもたちだけではなく、保護者の方々や区民の方々の間に不安感や危険感が広がりつつあります。こうした状況を払拭し、安全で安心で優しいまちにするためには、区民に最も身近な自治体として、これまで以上の努力や対策が必要になると思います。
こうした観点から四点について区長にお伺いいたします。
一点目は、今回の区長の冒頭発言で、とりわけ繁華街において青少年が犯罪に巻き込まれることのないよう、大人の反社会的行為をなくすための努力をしなければならないとありますが、今日のこうした状況に対して青少年が安心して住み、集うまちとするため、今後渋谷区はどのような取り組みを考えているのかお伺いいたします。
特に、我が会派が本年第一回定例会で提案した悪質なキャッチセールスやスカウト、客引き行為の禁止について条例化を含めた総合的な検討と進捗状況をお聞かせください。
二点目は、安全・安心への取り組みは、区のみの努力では十分な対応ができないと思われる中で、当然に国や東京都や地域住民の皆様との協力体制が必要になります。区長が八月、テレビにて発言されていたパトロール策の強化がその切り札になると存じます。しかし、地域住民中心のパトロールでは現在の状況に対応し切れないことも事実です。今後は区長もよく御存じのNPO法人、日本ガーディアン・エンジェルスや渋谷の警備業協会に協力を求め、警察、地域と協働し、計画的に防犯パトロールを展開していくべきと考えますが、御所見を伺います。
三点目は、現在の組織では安全・安心なまちづくりや防犯など、新しい区政の課題に十分対応できていないと思われます。そこで、渋谷区を真に安全・安心でやさしいまちとするためには、組織を強化し、重点的に取り組むべきと考えます。私は、区長直轄下に治安対策の専管組織を置いて、この問題への強い意志を区民、また渋谷のまちに向け表明すべきと考えますがいかがでしょうか、お伺いいたします。
四点目は、区長は東京都が設置した治安対策代表者会議で、新宿、豊島区長とともにメンバーになって対策を講じられている姿が、先日、新聞やテレビで大きく報じられておりました。また、子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言する会に、二十三区で唯一メンバーとして参加されております。こうした会議において、東京都などに対して積極的に発言されていると伺っておりますが、そこで取り上げられた問題は渋谷区一地域の問題としてとどめるのではなく、東京都や国レベルでの対応が必要になってくるものもあると考えますが、区長の見解をお聞かせ願います。
次に二番目の質問として、中小企業・商店街振興と雇用対策を取り上げたいと思います。
<中小企業・商店街振興策が渋谷区の重要施策の一つであるということは言うまでもありません。これまでも商工会議所が実施するマル経融資への利子補助の新設、景気対策緊急融資の復活など、制度融資の拡充に力を注ぐとともに、商店街振興プランによる総合的な商店街支援策を展開するなど、区として地域事業者に対する適切な支援を行ってきたことを高く評価するものです。
しかし、景気が低迷する中で、事業者の御苦労は並大抵のものではありません。それだけに区への期待が大きいことが、私自身、地域を歩き、中小企業や商店街の皆さんと身近に触れる中で強く感じたところでございます。
桑原区長はそのような現状を思い、小倉前区長の発展継承を図るため、新たな対策の必要性について表明されました。このことは私だけではなく、多くの区民にとって時宜を得たものであり、今後の施策の展開に大いに期待するものであります。
そこで桑原区長にお伺いいたしますが、今の渋谷区の状況において、有効な中小企業対策として何が重要とお考えなのか、定例会冒頭の発言にありました中小企業者等活性化策検討委員会にどのようなことを検討してもらいたいのか、御所見をお伺いしたいと存じます。
また、委員会報告はいつごろまでにまとめられる予定かもお聞きしたいと存じます。
次に、雇用対策についてであります。
東京都によると、四月から六月期の失業率は五・三%で、前年同期より低下し、また三期連続で前年を下回っております。確かに雇用情勢は最悪期を脱しましたが、依然として完全失業率や完全失業者は高水準にとどまっている中に、専門的な知識や健康に恵まれながらも、やむを得ない事情により離職している区民もたくさんおられるものと考えます。この点について、区では緊急地域雇用創出特別補助金を利用して、雇用創出に努めているのは存じ上げておりますが、さらに区としてできることは何か、その方向について区長のお考えをお聞かせください。
次に、高齢者福祉と障害者福祉の現状と今後の展望について何点かお尋ねいたします。
まずは高齢者福祉施策についてですが、この四月から新たに策定された第二期の介護保険事業計画及び第三期の高齢者保健福祉計画に基づき展開されていることは承知いたしております。介護保険制度については、渋谷区では平成十二年度の制度導入時により、区独自の介護保険相談員の設置、相談体制の整備や各種ガイドブックの配布、出張相談の実施など積極的に制度のPRに努めていらっしゃったことから、他区に比べますと区民に対する制度の周知度も高く、その結果、要介護認定率や利用者が多くなっていると聞いております。
また、低所得者の方々が利用しやすくなるよう、他区に先駆けて、特別の対策をとってきており、平成十五年度からの第二期目には保険料の減額制度を創設するとともに、これまでの利用料減額制度を拡充し、実施していることと存じます。そこで、これから二期目に入った新たな制度の利用状況はどのようになっているのでしょうか。また、今後特別対策の拡大等、さらなる改善を行う考えはお持ちなのか、お尋ねいたします。
次に、高齢者福祉の基盤整備では、介護保険制度の浸透に伴い、特別養護老人ホームを中心に、施設への期待は非常に高いものがあります。その期待にこたえるためにも、区民待望の施設である第三特別養護老人ホームにつきましては、計画どおり整備を進めていく必要があります。現在の進捗状況についてお伺いいたします。
また、この第三特養建設を進めていくのは当然のことですが、一方では特別養護老人ホームへの入所希望者が、現在のところ六百九十四名と聞いております。この中には将来のために備えて申し込んでいる方も多くいると思われます。特養ホームは、施設介護が必要な方の施設を整備することは当然ですが、加えて施設サービスだけではなく、在宅サービスの充実を図っていくことこそが、在宅介護を基本に、住みなれた地域で暮らしたいという高齢者や御家族の方々の要望にこたえるとともに、地域で支え合うという考え方に合致するものであると考えております。
また、区民が負担する保険料や限られた財源を有効に使っていくことでもあると考えます。したがって、すべてを特別養護老人ホームにゆだねてしまうという考えは、やはり問題があると言わざるを得ません。この点については、高齢者保健福祉計画でも、特別養護老人ホームに偏することなく、多様な住まい方の一つとして、グループホームやグループリビングなどについて整備あるいは検討していくとされているところですが、区長はどうお考えになり、どのような計画をお持ちなのかお聞きしたいと存じます。
次に、介護保険のサービスが増加するということは、介護保険制度の仕組みとして保険料も増加することになります。こうした負担のことも考え合わせますと、今後は要介護の時間を短くする、つまりできる限り自立して元気に過ごせるようにするため、介護予防という観点が非常に重要になってまいります。そのための施策については、どのようなものをお考えなのでしょうか、お尋ねいたします。
さらに、障害者福祉施策についてもお伺いいたします。
本年四月から障害者の福祉制度は、従来の措置制度にかわって利用者の自己決定を基本とした支援費制度が導入されるなど、大きく変化し、また国の新しい障害者基本計画及び重点施策実施五カ年計画が十五年度から始まっています。こうした情勢の変化に適切に対応するため、渋谷区における第二次障害者保健福祉計画が障害者福祉施策を計画的、総合的に推進する上で重要な役割を果たすものと期待をしています。そこで、この第二次障害者保健福祉計画の進捗状況と、今後の見通しについて区長にお尋ねいたします。
さて、渋谷の駅頭に立ちますと、品位を失った雑然とした渋谷のまちが気にかかります。駅前広場の騒音、周辺の駐輪、ごみの散乱などですが、特にあの多くの人だかりの中で、平気で歩きたばこをする人の多さには閉口します。道路に目を落とすと、吸い殻が転がっています。何よりも危険ですし、まちの美化にもかかわることです。平和・国際都市を標榜する渋谷区にあって、「たばこは決められた場所で吸う」「人込みでは歩行喫煙はしない」との分煙ルールを定めたことは大変すばらしいことです。
そこできれいなまちづくりに対して二点の質問をいたします。
まずは表玄関である渋谷駅周辺で歩きたばこ対策に工夫を凝らしていただきたいと存じます。八月の渋谷区ニュースでは、渋谷区分煙ルールを推進するとありますが、区民に対する周知が十分とは言えません。また、若者を中心とした来街者の多い渋谷区の特性を考えますと、行政だけの対応では限界があります。地域の美化推進委員会はもちろん、事業所を初め、NPO、学生、ボランティアの方々との協力が不可欠だと考えますが、今後、具体的にはどのように分煙ルールの周知徹底を図っていかれるのか、その実施時期及び実施範囲について区長の考えをお伺いいたします。
二点目は落書き防止に関するものです。
区では、落書き対策として落書きされた場所にペンキを上塗りしたり、薬剤で落したり、また落書き禁止の看板を掲げていますが、きれいなキャンバスを提供するようなもので、イタチごっこになってしまっています。かといって、そのまま放置することはできません。さらなる具体的な施策をお考えであればお聞かせ願います。
<最後に教育について二点、教育長にお伺いいたします。
まず一点目は、二学期制についてでございます。
去る九月十九日の文教厚生委員会において、渋谷区における二学期制の検討状況とその試行について報告を受けましたが、それによりますと、平成十四年度から実施された新教育課程及び完全学校週五日制により、平日五日間の学校における児童生徒の活動が密度が濃くなる一方で、多岐にわたり余裕がなくなってきています。
また、教員も絶対評価の導入やチーム・ティーチング、習熟度別授業の実施など新たな取り組みに時間をとられ、教育本来の最も大切な部分であるじっくりと子どもたちと向き合うことがなかなかできなくなっています。
一方、二学期制は、従来の三学期制と比べると、始業式、終業式が一回ずつ減ることや、中学校においては期末考査の回数が一回なくなることにより、授業に充てられる年間時間数が増えること、夏休みや冬休み前の期末における成績づけがなくなることにより、教員が子どもたちと向き合う時間が増え、学業や進路について保護者との話し合いの時間が確保できるなど、多くのメリットがあります。
平成十六年度新たに何校かで試行を行い、それに検証を加え、渋谷区全体の導入を検討しているとのことですが、そこで質問いたします。
まず、試行を経て本格導入する時期でございます。常識的に考えると、平成十六年度に試行して、さらに検証するとなると、検証を平成十七年度に行うとして、全体導入は早くても十八年度以降になると思われますがいかがでしょうか、お伺いいたします。
次に報告によると、中学校におけるメリットは授業時数の確保や三年生における夏休み前の部活動の取り組みなど、非常に大きいものがあるとされていますが、期末考査のない小学校ではそれほどでもないと思われます。そうすると、中学校と小学校では導入時期について一緒にする必要はないと思いますが、いかがでしょうか。
二点目は、図書館を恵比寿・広尾地区に設置するとの計画についてお伺いいたします。
三月の第一回定例会において、小倉前区長が恵比寿・広尾地区に新たに図書館を設置すると表明されました。渋谷区は従来から、良質な文化に触れる機会の充実に努めてきたところですが、区の実施計画の中にも、恵比寿・広尾地区における図書館設置が盛り込まれ、本年度は基本構想を策定し、開設のための準備に入ることが明記されています。その後、平成十六年度には実施設計を行い、平成十七年度設立工事、開設となっております。地元恵比寿・広尾地区では、新築するなら加計塚小学校の元体育館の跡地ではないか、または広尾の博物館用地のところではないかなど、様々な憶測も耳に入ってきています。また、既存施設の活用を図ることも区では考えているのではないかという話も聞こえてまいります。
様々な思惑が入り乱れても混乱いたしますので、まだ正式決定には至っておりませんが、その後の検討状況を現時点で可能な限り御報告いただければと思います。
何点か質問いたしましたが、御答弁をお願いいたします。
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