TOP >> 政策・提言 >>

平成15年第4回定例議会における代表質問
質問者 小林 清光

私は、渋谷区議会自由民主党議員団を代表して質問をいたします。
質問に入る前に、お許しをいただきまして、一言桑原区長に申し上げます。
ただいま区長から定例会の冒頭に、区民の不安を解消していくための大きな提案をいただきました。区政の緊急課題であります治安対策を図るため、安全対策本部を設置し、渋谷区からの要望に基づき警視庁から専門官の派遣を得て、警察、東京都、そして関係各省庁等との連携、情報の共有化を図り、区民と協働のもと、安全対策を総合的に調整し、実施していくとのこと。大変思い切った施策であると期待するものであります。
渋谷区は、これまで青少年関係団体、町会、商店会の連携により、子ども一一〇番の家の設置や防犯パトロールを通じ、地域の子どもたちの安全と治安の維持に努めてきましたが、一方ではマスコミから、渋谷区は悪の巣窟であるかのごとくな不名誉な報道も受けました。そのため、繁華街において青少年が犯罪に巻き込まれることのないよう、薬物や風俗、キャッチセールス・スカウト行為の被害を防ぐためにも、私たち大人が姿勢を正し、弱者を守り育てる社会の創出が必要なのではないのでしょうか。
今回の提案は、今までの活動をさらに強化、充実するものであり、この夏に渋谷を舞台に起こった児童の監禁事件のような忌まわしい事件の風評を早く取り除き、「安全・安心なまち渋谷」の基盤を整備し、アピールしていくよい施策となると思います。
また、青少年育成審議会の答申を経て、その内容の講演会を各地で開催し、こども夢チャレンジ事業を発展させているなど、夢のある事業も引き続き展開されており、「ふるさと渋谷」に胸を膨らませる子どもたちの姿が目に浮かんでまいります。このことは、「渋谷くみんフェスティバル」での鼓笛行進や標語の応募状況からも強く感じ取れます。
このような多方面からの事業により、青少年が生き生きと活動し、大人社会も多くの関係団体やNPO等が連携し、自らの行動も見直し、彼らの活動も見守り、支援していく大きなうねりが生まれてくるような気がいたします。
我が会派も、治安対策については地域団体、各ボランティア団体、事業所組織等々の広範な連携、協働により、平和・国際都市を標榜する渋谷のまちづくりに力を尽くしていきたいと考えております。
それでは、幾つかの項目に分けまして、桑原区長と足立教育長にお伺いいたします。
まず最初に、安全・安心なまちづくりについて区長にお伺いいたします。
安全・安心なまちづくりについて、区長は新たに安全対策本部を設置し、最優先の課題として取り組むこととされていますが、安全・安心なまちづくりの観点から、交通障害や事故の原因となる大型バイクや自転車の違法駐車の現状について、区長にお尋ねいたします。
まず、大型バイクの駐車対策についてお伺いいたします。
区内のJRや私鉄等の各沿線のうち、主要な駅周辺においては、依然として大型バイクや自転車の違法駐車や放置駐輪の状況は目に余るものがあります。また、小学校の通学路上の歩道にも大型バイクや自転車が駐輪されており、児童の登下校時に大きな障害となっております。時にはやむなく児童が車道にはみ出さざるを得ない状況もあり、極めて危険であります。
大型バイクの規制の管轄は警察にあり、大変難しい点は承知しておりますが、通行の障害となり、まちの景観を損ね、多くの商業活動に支障となっております。各警察署からも、しかるべく駐車場を用意した上で取り締まるのでなくては本当の解決にはならないと提言もいただきました。
さきの交通問題特別委員会の中でも、駐車場設置の要望が出されております。区として安全・安心なまちづくりの観点から、大型バイクも自転車対策の一環としてとらえ、駐車場整備に係る検討を進めるべきだと考えますが、例えば甲州街道わきの緑道、幡ヶ谷駅前駐輪場など、区長の御所見をお伺いいたします。
次に、放置自転車対策について伺います。
これまで区では放置自転車対策について、禁止区域の指定や警告、撤去等積極的な取り組みをされてきたことは承知しておりますが、利用者のモラルやマナーの欠如もあり、なかなか実効が上がらず苦労されているものと考えます。例えば、初台駅北口には立派な駐輪場が整備されていますが、南側にはその設備がなく、緑道に相当数が放置されています。撤去という強制手段だけで決して解決するものではなく、駐輪場の確保、禁止区域の指定、集積所の確保、警告、撤去といった総合的な対策が必要であると考えます。したがいまして、駅に近い利便性のある場所に駐輪場を新たに整備し、管理についても民間委託を推進するなどコスト面の配慮も行う等、弾力的な方法を検討すべきだと考えますが、区長の御所見を伺います。
次に、防災対策についてであります。
平成七年一月十七日、阪神・淡路で、多くの人命と財産を失い、市民の生活や都市機能に重大な被害を及ぼした大震災が発生しました。渋谷区では、このとうとい犠牲を教訓とし、いち早く震災対策総合条例を制定し、その後、災害に対する備えを怠ることなく進めていることは十分承知しておりますが、その大震災から九年がたち、記憶も薄れがちでありますが、一方、最近、各地でマグニチュードの大きな地震が続いており、ひとときも油断してはならないと感じております。
そこで、区長にお伺いいたします。
まず、高齢者の応急救護訓練についてお伺いいたします。
災害時は、消防署、救急隊、そして消防団も、救護体制は容易にとれないと思われます。災害時には自ら身を守り、また、地域でお互いを助け合うためにも、応急救護の技術を身につけることが重要です。
渋谷区では全中学校で普通救命講習を実施しており、このことは大変意義深いことであると思います。しかし、このような訓練を積んだ若い人がいつも周りにいるとは限りません。高齢者の皆さんのグループ活動が広がり、各地で日々集まりがあることを思うと、高齢者の方たちにも進んで心肺蘇生法等の技術習得の機会を持っていただく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
続いて、マンホールを利用した簡易トイレの設置についてであります。
大災害時のトイレ対策は、最も重要な問題だと思います。渋谷区でも簡易トイレの準備がされていることは承知しておりますが、江戸川区では発災時、避難所の近くのマンホールに簡易トイレを設置して対処すると聞いていますが、いざというときには道路、交通もままならず、バキュームカーの配車も困難になることが予想されます。渋谷区でも、避難所となる各小中学校等にこのトイレを設置できるように準備すべきだと考えますが、いかがでしょうか、お答え願います。
また、続いて、防災無線の充実についてであります。
大災害時、情報収集が迅速に行え的確な伝達ができるということは、デマやパニックを防ぐ必須条件です。渋谷区の防災無線は現在アナログ二チャンネルとお聞きしていますが、デジタル化を図り、チャンネル数の増加や相互のデータ通信を可能にすることにより、正確な情報のやりとりが可能となります。正確で豊富な情報が各避難所や関係機関に伝えられることにより、災害対策本部や各避難所等の運営がよりスムーズなものとなると考えられますが、いかがでしょうか、お答え願います。
さらに、防災職員住宅についてであります。
災害時には、防災対策業務を行う職員の迅速な参集が不可欠です。現在、渋谷区の職員は二千五百五十人で、そのうち渋谷区在住者は約三百人とお聞きいたしております。そのためにも防災住宅の充実を図り、渋谷区在住職員を増やしていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
続いて、震災時のペットの扱いについてお聞きいたします。
最近では核家族化が進み、また、子どもが少ない、いわゆる少子・高齢化現象が見受けられます。日ごろ家族の一員として、多くの区民の皆様が子どものようにペットをかわいがっていることは承知しております。そうしますと、災害時にはペットの状況が家族同様に心配になると思われます。動物愛護の観点からも、被災動物等への対応はどのようになっているのかお伺いいたします。
さて、次に、治水対策についてお尋ねいたします。
最近では都市化の進展により、集中豪雨による都市型水害がたびたび発生しておりますが、当区でもその対策に意を注いで努力していることは承知しており、評価をしているところでございます。
その対策の効果があらわれつつあるかと感じたところでございますが、本年十月十三日の集中豪雨は、全区的な被害が出ているようでございます。安全で安心して住める渋谷区を標榜している当区にとって、まことにゆゆしい事態と存じます。その後の被害状況と対応状況について、まずお尋ねいたします。
さらに、今日まで本町地区を中心として、神田川支流の溢水対策として、付近住民の御理解をいただき各所の工事を進めてきました。最近では弁天橋工事等、様々な対策を実施されてこられたことに敬意を表すものですが、神田川支流の橋脚に不備があり、同日の集中豪雨の際、本村橋付近でも出水いたしました。ここでは万たび出水しているのが現状でございます。付近の住民はその都度、悲痛な叫びを上げております。
環状七号線地下調整池第二期工事の完成の早期実現を望むところでありますが、区としてもでき得る対策は早目に具現化することが必要と存じます。まず、本村橋の改修を視野に入れて対策を講ずることが重要と思いますが、区長のお考えをお聞かせください。
続きまして、SARSについてお尋ねいたします。
アジアに端を発したSARSは、その爆発的な発生により経済や社会不安を引き起こしました。冬期を迎え、症状の似たインフルエンザの流行も不安の種です。区長は今定例会の冒頭、万が一の場合は区長を本部長とした健康危機管理対策本部を設置し、指定医療機関への搬送、施設の消毒等を実施し、医師会、協力医療機関等と密接な連携をとり、区民への情報提供及び相談窓口を設置し、SARSの拡大防止や住民の不安解消に万全を期すると発言されています。初動体制の訓練等の実施をしなければならないと思いますが、区長の御所見を伺います。
続いて、福祉について質問をいたします。介護保険制度についてであります。
平成十二年にスタートいたしました介護保険制度も、今年で四年目を迎えました。渋谷区では制度発足当初から低所得者対策に力を入れており、このことは高く評価するところでございます。さらに、第二次事業計画に入った今年度からは、渋谷区独自の施策として介護保険料の第二段階の方たちを対象とした減額制度を創設したほか、昨年度から実施しているサービス利用者負担額助成制度の対象範囲、助成率などの大幅な拡充を図り、低所得者が利用しやすいような制度の充実に努めていると承知しております。
さて、これらの減額制度の利用状況はいかがでしょうか。また、これらの制度のさらなる充実を図ることが求められております。今後の対応についてお伺いいたします。
続きまして、障害者保健福祉計画についてお伺いいたします。
先ほどの区長発言にもありましたが、本年の十二月十七日に、身体障害、知的障害及び精神障害のある方々が利用できる障害者就労支援センターが設置されるとのことであります。障害のある人が働くことを通じて社会に参加し、社会に貢献できる地域づくりの一翼を担うということを私も大いに期待しているところであります。
また、本区において総合的に障害者施策を推進するため、第二次の障害者保健福祉計画が作成されることになっており、十一月十七日に障害者保健福祉計画作成委員会から中間報告がなされたとのことでありました。
そこで、お伺いいたします。
まだ中間報告の段階ではありますが、この報告における第二次計画の基本的な考えはどのようなものなのか、また、本年度中に計画作成とのことですが、作成までのスケジュールについて区長にお伺いいたします。
次に、ホームレス対策についてお尋ねいたします。
ホームレスの自立支援事業については、都と特別区が一体となっていることは承知しておりますが、その大きな柱である自立支援センターの設置については、本年第二回の定例会において、我が党の質問に対して区長から、平成十五年度中の開設をめどに関係機関と協議を開始したと御答弁いただきましたが、そこで、その後の進捗状況と今後の予定についてお伺いいたします。
続いて、教育についてお伺いいたします。
スポーツは、私たちの生活をより豊かにする生活文化の一つとして認識されているようになってまいりました。内閣府の体力・スポーツに関する世論調査によると、過去一年間に一回以上スポーツを行った人の割合は六八%に達し、週一回以上スポーツを行う人の割合は三七・二%であると言われています。
スポーツ振興の目的は、スポーツの持つ意味や価値を多くの人に広げ、深めることでもあります。とりわけ地域におけるスポーツの場合は、高齢社会における健康維持や体力づくりなどの身体的な意味合いや、現代社会の様々なストレス解消や、生涯学習の時代におけるスポーツ活動の楽しみといった心理的効果など、スポーツを自ら行う人自身にとっての意味や価値が期待されています。さらに、スポーツ活動を通じた人間関係やコミュニティの形成、少子化時代における子どもたちの生きる力をはぐくむための地域教育力の向上、スポーツを通じて地域の活性化など、スポーツが地域社会にもたらす意味、果たす役割がとても大きいものとなっています。
スポーツ人口は増えておりますが、その活動や環境をめぐっては様々な課題が存在しております。私は、スポーツ振興事業に深く携わってきた経験をもとに、教育長に何点か質問します。
スポーツ振興について、まず、多くの区民の皆様からの要望があります二子玉川区民運動施設の駐車場の確保についてお伺いいたします。
世田谷にある二子玉川区民運動施設には、大会関係者以外の車は駐車できないのが現状であります。この施設に対しては、従前から駐車場設置の希望が多く、大会関係者車両分も、様々な問題を解決し、ようやく確保されたことは承知しております。しかし、大きな道具を必要とするスポーツには、車での運搬手段は欠かせません。無料である必要はありませんので、世田谷区の駐車場の活用、民間駐車場の借り上げ等々を検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
続きまして、スポーツセンターの冬季期間の夜間利用についてお尋ねいたします。
渋谷区における唯一の総合運動施設であるスポーツセンターは、十一月十六日から翌年の三月三十一日までの間、屋外施設は午後四時までの使用となっています。隣接の代々木西原公園庭球場には背の低いタイプの照明灯が設置され、活用されています。このような周辺に影響の少ない照明灯や防音壁等の設備を整えることによって、時間延長に関する近隣の皆様の理解も得られるのではないかと考えます。時間延長に向けて前向きな検討をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
続きまして、スポーツセンター・テニスコートの砂入り人工芝化についてお伺いいたします。
スポーツセンターにある四面のテニスコートは、土−−クレーのコートで、雨天後の回復に時間がかかり、雪や霜にも弱く、利用当日に使用できないことがしばしばあります。また、年に二回、約一カ月をかけて整備工事も行われており、利用効率が悪くなっています。砂入りの人工芝−−オムニコートに改修してほしいという長年の利用者の声にこたえていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
続いて、総合的地域スポーツクラブの現状と、これからの展開についてお伺いいたします。
渋谷区では体育指導委員会が中心となり、各スポーツ団体と連携し、総合型地域スポーツクラブの検討を進めてまいりました。また、各学校施設開放運営委員会も、開放事業の活性化に向けて関係者との連携を図っております。このような機運の中で、地域スポーツの振興や地域コミュニティの再生に寄与する総合型地域スポーツクラブの取り組みを速やかに推進すべきであると考えます。現状と取り組み状況を伺います。
続きまして、恵比寿・広尾地区の図書館整備について伺います。
生涯学習の時代を迎え、地域における教育環境向上のための問題は、スポーツだけにはとどまりません。文化面における図書館の整備・充実も喫緊の課題です。
さきの第三回定例会で我が党の議員が恵比寿・広尾地区の図書館設置について質問したところ、教育委員会では、既存施設の活用の方向で検討を進めているとの答弁をいただきました。
既存施設活用で図書館を設置するとなれば、施設規模からも、場所は学校であろうということは想像にかたくないところであります。また、地域の実情に応じて、学校施設の活用が図れるのなら積極的に進めるべきだと考えますが、具体的にどこを考えているのかお聞きいたします。また、学校施設の活用を図られるのであれば、是非学校教育に直接的なメリットのある図書館づくりを考えていただきたいと思いますが、教育長のお考えを伺います。
続きまして、学校給食業務の委託化について伺います。
学校給食は、昭和二十九年の学校給食法で、日常生活の食事について正しい理解、習慣を養うこと、学校生活を豊かにし、明るい社会性を養うこと、栄養の改善や健康の増進を図ることなどを目的として施行されたのは承知しております。時代の変遷があった今でも、学校生活における学校給食の意義は大変大きいものがあります。
一方、学校給食業務の運営については、旧文部省の通達により、民間委託等の方法も含め人件費等の経常経費の適正化を図るよう指導しており、効率的な運営を図ることは地方自治体の責務でもあります。
当区においては学校給食業務について、平成十五年度予算において調理業務を委託する経費を計上しておりますが、現在のところ、委託を実施している学校はありません。現在、学校給食業務の委託化の進捗状況についてお尋ねをいたします。
以上、何点かにわたり質問をいたしました。区民の皆様にとって身近な問題であり、また、重要な問題でもありますので、それぞれの御答弁をいただきたいと思います。