私は、渋谷区議会自由民主党議員団を代表して、区長並びに教育長に質問いたします。
質問に先立ち、お許しを頂き、一言申し述べたいと思います。
去る、四月の渋谷区長選挙におきまして、多くの渋谷区民の信任を得て、2期目の渋谷区長に就任されましたことを、自由民主党議員団を代表して、心から祝意を申し上げる次第です。誠におめでとうございました。
また、この4年間は渋谷区民のリーダーとして、区民が安全で安心して生活するためのご努力に区民各界、各層の期待するものは誠に大きいものがあると存じます。
渋谷区議会自由民主党議員団10名は桑原区長をしっかりとお支えすると共に、20万区民の為に、全力を尽くす覚悟であります。
私はこのたびの渋谷区議会議員選挙におきまして、区民の皆様から御支援を頂き、はえある渋谷区議会の一員とさせていただきました。今、歴史と伝統と名誉ある渋谷区議会の議場のこの壇上に立たせて頂いていることに、感激と責任を、桑原区長に質問できる名誉を全身で受け止めております。
私はこの渋谷区で育ち、教育を受け、仕事を通して生活をしてまいりました。言い換えれば、私の人生の基盤はすべてが渋谷であります。渋谷に対する思いは誰にも負けるものではないと、思っております。そしてこの渋谷をだれにでも誇れる街、さらに先人のご努力を継承しつつ、誠心誠意、真摯に渋谷の発展のために尽くす決意であります。
以上の事を申し上げ、質問に入らせていただきます。
初めに、区長が冒頭述べられました所信表明に関しまして、区長にお伺いいたします。
区長は、所信表明の中で、渋谷区の目指すべき将来像について、「区民が共通認識を持つ『区のかたち』が必要である。」と述べられ、「『区のかたち』とは、区民が互いに助け合い、『心のふれあう福祉』のまちづくりであり、『豊かな人間性』を育み、自然を愛し、環境を守り、緑あふれるまちであり、東京の文化を担い、新しい価値を創造するまちである。」と具体的にお示しになりました。
私も、長い間商店街活動を行ってまいりましたが、商店は単に経済活動の場としての機能だけではなく、お客様との心の通ったコミュニケーションを行なう場となりえることを、身をもって実感してきました。区長がおっしゃるように、人間が生活していく上では、人と人との繋がりが必要であり、そこから互助の精神が生まれ、心のふれあうことのできる地域コミュニティ社会が形成されていくものと、思います。
区内にある商店街は、これまで区民の豊かな消費生活に寄与すると共に、景観整備、防犯活動、美化清掃など、地域において安全、安心の区民生活を確保するために、積極的に活動してまいりました。しかしながら、商店街を取り巻く環境は、非常に厳しいものがあります。好景気が続いているといわれている中、個人消費は伸びず、逆に、少子高齢化社会への対応、防犯意識の高まり、急激な情報化社会の進展、循環型社会を目標とするリサイクル等の推進など、新たな地域課題も生じております。
本区では、平成17年3月に「渋谷区新たな商業振興のための条例」を制定し、第4条において、「商店街の中にある事業者は、商店街の一員としての自覚のもとに、商店会に加入し、商店会活動に参加するように努めることを原則とし、又は商店街活動への応分の負担と協力をするように努める。」と、規定しており、商店街の組織強化に何の後盾もなかった、商店会長、理事長に、大変な勇気と力を頂戴することができたと、思いました。
商店はその店が一軒だけで営業をしても集客力は乏しく、商店街として商店が集積することにより、競争力、集客力が向上し、事業として成り立つものであります。さらに、カラー舗装や街路灯建設などにより、商店街としての景観が整備され、お客様にも好印象を持ってもらえることとなります。したがつて、商店会に入っていない事業所も、商店会からの有形、無形の恩恵を受けていることは事実であります。
しかしながら、条例施行後2年が経過し、新たに出店する事業者の新規加入時には、大きな効果がありますが、元々、未加入の事業者、退会を申し入れる会員に対しては、何の罰則規定もなく、効果が薄いのが現状です。また、本区以外にも、名古屋市、世田谷区などの市区町村では、商店会への加入促進の条例がありましたが、都道府県レベルでも、昨年12月、大分県で初の条例化がなされました。
本区では、中小企業事業資金の制度融資において、利子補給あるいは信用保証料補助に差を付けるなど、側面においても支援していただいていることは十分承知しておりますが、地域コミュニティとしての活動を活性化させるためには、商店会加入促進をなお一層推進していかなければならないと考えます。
そのためには、今後商店会と行政、地域や業界などがさらに連携を強めて、効果的な対策を実施していく必要があると思いますが、区長のご所見をお伺いします。
次に、高齢者福祉についてお尋ねします。
区長は、高齢者福祉について、「長寿を楽しめる社会であるためには、『日常生活』を重視し、シニアの皆さんが、健康で生き甲斐がある日々でなければならない。」と述べられました。人間は、だれでも、いずれ死を迎えることは、避けることはできませんが、死を迎える瞬間まで、元気で健康に生活できることを皆、望んでいます。
しかしながら、本人の意に反して、介護が必要となる方がいらっしゃるのも現実であります。団塊の世代が高齢者の仲間入りをするのは、時間の問題であります。高齢者の絶対数が増加すれば、要介護の割合が低下したとしても、施設サービスを必要とする高齢者は確実に増加するのではないでしょうか。
区内の特別養護老人ホームは、既に区立が三ヶ所、民間の施設が二ヶ所あり区外の特養も含め、本区は、定員として580人を確保しています。また、現在、日本赤十字社が、広尾の医療センター改築に伴い、新たに100床の施設を建設しようとしています。一方、特別養護老人ホームの待機者は本年3月1日の基準日現在、513人いますが、真に必要な方については、早期に入所できている現状であると認識しています。
しかし、先に申し述べたように、将来においては、現状の施設だけでは充足できなくなってしまうのではないかと危惧しております。中長期的な展望に立ち、将来のサービス必要量を推計し、整備に時間のかかる施設整備については、早期に着手する必要があるのではないでしょうか。
区長も、所信表明の中で、「特別養護老人ホーム等の施設整備も検討したいと考えています。」と述べられ、これまでの方針から整備に向けて積極的に取りくまれると受け止めてさせて頂きましたが、施設整備の基本的な考え方について区長にお尋ねいたします。
また、具体的な計画について、既にお持ちなのか、未だないのであれば、いつ頃具体化されるのか、併せてお伺いします。
次に、障害者福祉について、区長にお尋ねいたします。
障害者を取り巻く状況は、措置から支援費制度、そして障害者自立支援法と、この数年間で大きく変わってまいりました。もちろん、これらは、障害のある方々の個人としての尊厳を保持するとともに、誰もが互いに支えあい、共に暮らしていくことのできる共生社会の実現を目指したものではありますが、制度の変更は、ときとして利用者の皆さんに不安感を与えたり、齟齬をきたす場合も皆無ではありません。その意味でも、これまで障害者福祉サービスの向上に向け、このような利用者の不安感を拭い去れる様、区独自策としてサービス量の上乗せや利用者負担の軽減などを行ってまいりましたが、障害者が自立した生活を送れるよう期待するものであります。
現在、旧心身障害者福祉センターの跡地に障害者福祉複合施設を建設中でありますが、振り返り見れば、旧心身障害者福祉センターは、昭和49年に設置され、以来30年余にわたって、渋谷区の障害者福祉の中心施設としての役割を果たしてきました。その跡地に、来年6月からは装いも新たに、新施設が「はぁとぴあ原宿」の名称とともに、障害者のための総合福祉施設、渋谷区における障害者福祉の基幹施設として、新たな歩みを始めることとなります。これも、渋谷区の障害者福祉行政の大きな進展を明瞭に示すものであり、わが会派といたしましても、今後の施策の展開と新施設の役割に大きく期待するものであります。
また、去る3月末には、障害者福祉自立支援法に基づく、新たな「渋谷区障害福祉計画」を策定されたとのことであります。本計画は、障害者自立支援法に基づく法定計画でありますが、ぜひとも、渋谷区らしさを発揮し、その施策の充実強化を望むものであります。
そこで、まず、本計画の特色はどのような点にあり、それをどう具体化していくお考えなのか、お伺いいたします。
また、新施設「はぁとぴあ原宿」の運営をはじめ、計画の実現に向けては、障害者の方々やそのご家族はもちろん、ボランティアや民間事業者、そして地域との協力が不可欠であります。これらの方々との連携・協力を、今後どのように進めていくお考えなのか、お伺いいたします。
次に、まちづくりについてお尋ねします。
本区は、平成17年10月に、「渋谷区まちづくり条例」を制定し、前文において「まちづくりの目指すべき方向性」を示すとともに、第2条の基本理念において、「まちづくりの目標」と「まちづくりの手法」としての「協働型まちづくり」を決然と宣言しています。
「協働型のまちづくり」とは、従来の「行政主導のまちづくり」を大きく方向転換し、区、区民及び企業等が、相互に連携、協力して進める方法であります。そして、区民が「まちづくりの主体」としての役割を担っており、区民が積極的にまちづくりに取り組むことを、区民の責務としています。
ところで、私は、最近、渋谷区内において、様々な建築計画に対して、周辺住民から疑問が提起されることが多くなったように感じております。大規模な開発がそのひとつでしょうし、その地域に調和しない、ふさわしくない建物建設もそのひとつだと思います。
区長は、昨年、地域の風紀を乱す恐れのあるホテルやマンション等の建築を規制する、「渋谷区ラブホテル建築規制条例」と「渋谷区マンスリーマンション等建築等規制条例」を立て続けに制定、施行され、健全な生活環境、教育環境を維持、向上するために、ご尽力をいただきました。他の自治体に例をみない、先駆的な取り組みであったと、高く評価するものであります。
まちづくり条例の前文では、「現にある良好な景観を保全することのみならず、新たに良好な景観を創出する必要もあります。良好な景観を形成するためには、適正な制限の下に、調和した土地利用が図られなければなりません。また、渋谷区は、文教住宅都市としてのまちと、渋谷副都心による商業・業務・交通拠点としてのまちの二つの性格を持っています。この二つのまちの調和のためには、土地の利用に当たり、公共の福祉を優先させなければなりません。」と述べており、渋谷区の都市計画において今課題となっているのは、まさに、このことであります。商業地区と住居地区との調和をどう図るのか、そのための規制をどのような方法で、また、どのような内容に決めていくのかが求められています。
本年3月23日に発表された平成19年度公示地価における、本区の地価の変動率は、住宅地の平均が24.8%、商業地の平均が29.3%とバブル期並みの上昇となっております。いずれも、全国でも一、二を争う上昇率であり、局所的には、30%、40%を超える地点もありました。これは、旺盛なマンション需要、企業のオフィス事業の増大や不動産投資の拡大等が背景にあるとのことでありますが、地価の急激な高騰は、決して良い結果をもたらさないことは、バブル期の大幅な人口流出を見ても明らかであります。
バブル期後の地価の沈静によって、都心回帰が進み、ようやく本区も20万人の人口を確保するに到ったところでありますので、二度と同じことが繰り返されることのないよう、都市計画の観点からの規制が、早急に求められているのではないでしょうか。
その際、何でも規制すればよいということではなく、本区の特徴である、商業都市と住宅都市の調和を目指し、メリハリのある、その地域の特性を生かすようなまちづくりが必要であります。その観点から、これまで推進してきた「地区計画」は真に理に適った手法であったと考えます。
そして、今後は、区長も述べられたとおり、「絶対高さ制限」「景観計画」「土地利用調整条例」の制度を有機的に組み合わせて、調和のとれたまちづくりを実現していかなければならないと思いますが、どういう視点に立って、どのような方針で、これらの制度を導入し、実現されようとしているのか、また現在の進捗状況を区長にお伺いします。
続きまして、災害対策について区長にお尋ねします。
平成7年1月17日の阪神・淡路大震災以後も、日本各地で大地震が発生しています。
私は、平成16年10月23日震度7で発生した新潟県中越地震において、当時2歳の男の子が、土砂崩れの中から、東京消防庁のハイパーレスキュー隊等によって、奇跡的に救出されたときのことが、未だ鮮明な記憶として残ります。しかし、この子の、母親と3歳の姉は助からず、60人を超える方が犠牲となった震災であることも忘れてはなりません。
また、本年3月25日に震度6強で発生した能登半島地震は、人的被害が少ない地震に見えますが、実は、住宅の全壊が約600棟、半壊が約1,200棟、一部損壊が約10,900棟もあり、また、避難所生活を余儀なくされた高齢者が多いことからも、甚大な人的被害を及ぼす可能性のあった地震と考えるところであります。発災時刻が、午前9時42分と、住民の多くが屋外で活動している時間帯であった事が、不幸中の幸いではなかったかと思うからであります。
震災により被災者は、大きな悲しみと重い負担に苦しみます。
これに対して、桑原区長は、阪神・淡路大震災の教訓を活かし3点について述べておられます。その一つは、平素の備えであり、2点目は、地域防災力の強化であり、3点目として、災害に強いまちづくりの推進であると言われます。 そして、震災対策について、減災の観点から、様々な施策を迅速に展開されてきました。
平成17年度には、首都直下型地震に備え、専門家に委託して、全国的にも例がない、区内の全建築物約36,500棟の倒壊危険度の調査を実施するとともに、ブロック塀、看板、大型ガラス等の危険箇所を調査されました。
そして、18年7月、このデータを基にハザードマップを作成するとともに、その活用に努め、区民の震災対策への啓発、災害弱者対策、避難計画の見直し等に着手し、さらに、「木造住宅耐震改修助成制度」を開始されました。
現在、防災課、建築課は、連携して建物倒壊危険度7と判定された建物の所有者に対し、地域ごとに個別に専門家による建物耐震化相談を実施し、耐震強度が不足する建築物の所有者に耐震改修助成制度の活用等のきめ細かな対応を行っています。
しかし一方で、建築物の診断結果を受け、「建築物の耐震性の判断基準に係わる構造評点が1.0未満の建築物」と判定された全ての所有者等が、「構造評点1.0以上の耐震基準」に見合う強度となる耐震改修を行うことが最も理想とする姿ではありますが、様々な事情から実施する事が不可能な方々もおいでになるところであります。さらに申し上げれば、倒壊危険度7と判定された多くの家屋は、古い家屋であり、当時は建築基準に合致していたものでも、現在は既存不適格と判断される家屋に対し公的補助を実施出来るのかとの声も聞かれるところであります。
そこで、地震による住宅の倒壊等の被害から区民の生命、身体及び財産を守るための積極的な取り組みをさらに推進する観点より質問をいたします。
一点目は、「人命救助」の観点から地震が発生したとき、迅速に安全な場所に避難することができない、「高齢者、障害者等の災害時要援護者」に対し、建物が倒壊しても、お住まいの部屋の一部の空間を安全にする「耐震シェルター」等の設置を助成する制度を、創設してはどうかと考えますが、区長のご所見をお伺いします。
二点目は、昨年、我が会派の代表質問の意向を受け、全国に先駆けての取り組みとして、渋谷区震災対策総合条例を改正して、建物倒壊危険度の高い住宅にお住まいの、高齢者、障害者等の災害時要援護者の情報を従来の手上げ方式より、個人情報の目的を限定した上で、地域の防災関係機関、団体等の共通情報として共有する事で、地域における向こう三軒両隣の共助の取り組みを推進し、セーフティーネットワークを構築することとされましたが、要援護者名簿の作成状況等、現在の進捗状況について、区長にお伺いします。
今、地方自治体は、大きな変革期を迎えております。
国の経済財政諮問会議では、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2007」所謂「骨太の方針2007」を本年6月目途に策定することとなっていますが、この「基本方針2007」では、重視すべき点として「21世紀型行財政システムの構築」と銘打ち、歳出歳入一体改革、税制改革、公務員制度改革、地方分権改革等が掲げられており、今後の動向を注視する必要があると考えております。
特に、東京と地方の税収格差については、経済財政諮問会議のみならず、地方分権改革推進委員会や財務省の財政制度等審議会などが何度となく取り上げております。この格差是正にあたっては、地方税である法人2税(法人事業税・法人住民税)の見直しが以前より俎上に上がっていましたが、このところ「ふるさと納税構想」が世間の耳目をあつめております。どちらにしても東京から地方へ税収を移すことであり、地方分権改革の視点では大きな違和感があり、感情論ではない制度論として、十分議論すべきものと考えます。
しかしながら、例えば法人2税のうち法人住民税は、都区財政調整制度における調整3税の一つであります。平成19年度都区財政調整フレームでは、7千4百億円余であり、財源構成では4割以上を占めており、東京都・特別区の財源として、非常に重要なものとなっております。これが三位一体改革の時のように、国の一方的な税制改正で大幅に減収になった場合の影響を危惧するものであります。本区は平成18年度までは、財調普通交付金の不交付区でありましたが、三位一体改革の影響により、平成19年度からは財調普通交付金の交付が想定されています。本区の財政を考えるとき、また、特別区全体を考えるとき、この法人2税の見直しを含めた地方間の税源偏在是正には、納得しかねるものがあります。私としては、その場しのぎの議論は、地方分権を支える税の原則や地方税の意義をゆがめはしないか、また更なる税源移譲を進め、少なくとも国税と地方税の配分を一対一にすべきだと考えるものです。
現在、総務大臣をはじめ提案している「ふるさと納税構想」について、どうお考えでしょうか。
また、法人2税の見直しについては、どうお考えでしょうか。
区長のご所見をお伺いします。
次に、地方分権の推進についてであります。
地方分権改革推進委員会の猪瀬直樹委員が「東京DC特区構想」を同委員会に4月に提出しました。この構想を端的に言えば、山手線と山手通りを一回りさせて区切り、人口300万人の東京DC特区をつくり国の直轄とし、このエリアで徴収される法人住民税と法人事業税の合計1兆5千億円を地方に配分するというもので、このエリアには、本区を含む12区と目黒区及び北区の1/2がその範囲となるとの案であります。これは法人2税の見直しに特別区の区域の問題を重ね合わせたような案でありますが、マスコミには大きく取り上げられました。
これに対して、特別区と都は、都区の新たな役割分担や東京の自治のあるべき姿を確立するとし、併せて、東京の財源の狙い打ちや都心区の直轄化論に対して協力して対抗するため、都区協議会の下に都区のあり方検討委員会を設置しておりますが、4月に統一地方選挙を挟んだこともあり、本格的な反論等を示しておりません。このことには、東京と地方の対立にならないための配慮もあるかもしれません。
そこで、区長にお聞きします。
地方分権改革推進委員会における「東京DC特区構想」をどのように評価するかお伺いします。
また、特別区長会も新しい体制となりましたが、国の東京狙い撃ち的な現在の主張に対して、区長会としてはどのような議論がされているのかお聞きします。
次に、本区の財政についてであります。
本年度より三位一体改革の影響による減収が本格的に生じてきますが、区長のご努力により特別交付金が確保され、区民サービスを低下させず、予算が編成されました。
また、桑原区長の財政手腕については、本年第一回区議会定例会において、我が会派として、財政面の実績を平成14年度と平成18年度等の財政指標の数値などを示して、高く評価したところであります。
しかし、現在の特別区を取り巻く状況を鑑みるに、今後における新たな税制改正や制度改正は、本区の財政状況を好転させるものはあまり期待できません。
そこで区長にお尋ねします。
個人住民税の10%フラット化及び都区の配分見直しにより、景気回復に伴う本区の税収の大幅増は見込めません。そのような状況下、今後の財政運営をどのように行っていかれるのか。区長のお考えをお聞きします。
次に、区政の課題についてであります。
本区の行政サービスが、全国トップレベルの評価を受けていることは、桑原区政の実績が優れたものであるとの証左であります。
また、区長は、平成18年度を初年度とした実施計画を策定しておりますが、高齢者施策、子育て施策をはじめとした重点施策を着実に計画化し、実施しておられます。
区長は社会状況の変化の激しさ等に対応するためには、長期的な計画ではなく短期計画である実施計画を見直しして、対応していくとの方針をお示しに成りました。
そこで区長にお伺いします。
桑原区政第二期目の施策の方向性を明確にするためにも、実施計画の見直しを、早期に着手してはいかがでしょうか。ご所見をお伺いします。
次に区長はマニュフェストの中でコミュニティーの充実/楽しめる長寿社会/子育て環境の整備/渋谷の未来を作る教育を掲げられ、健全な財政に裏づけされた良好な自治体としての外部からの評価を得て、また、今回、区民の皆さんのしっかりとした支援を確かなものとして、2期目の政策の舵取りを始められました。
もとより、桑原区長は、区政には一歩の停滞も許されない。たとえ、選挙があるにしても、区政に求められる作業は、綿々と継続していかなければならないとして、19年度も「骨格予算」ではなく「総合予算」を編成されました。
区政を一日たりとも停滞させることは出来ないという、区長の強い思いを、大多数の区民が支援し、地域の安全も防災も福祉も教育も、ともに支えて「安全・安心で美しい街づくり」を進めていかれるものと、確信しております。また、私共もその動きをしっかりと支える立場で進んでまいりたいと考えております。
さて、既に5月15日の区ニュースには「渋谷で楽しむ長寿社会」と銘打ち、長寿社会を楽しむために、病気の予防だけではなく老化の防止にも目を配り、腰痛や高血圧などを気軽に相談する「渋谷街角相談」。丈夫な歯で楽しい食事を勧める「鶴亀大作戦」。楽しくてためになる元気応援プロジェクト「元気アップサロン渋谷」等々のプログラムが打ち出されています。
6月1日号には、「渋谷で楽しく子育て」と銘打ち、就学前の子どもたちを対象とした、心身のバランスの良い成長や正しい生活習慣へのきっかけ作りを支援するため「運動」「読書」「健康・食育」等々プログラムを総合的に加えた、「渋谷子育てサポートお届け隊」計画が示され、身近なところで、親子で運動を楽しみ、本に親しみ、健康について学習する機会が生み出されようとしています。子育て支援センターや保育園・幼稚園といった施設にとらわれない新しい取組みとして、多くの皆さんの期待を集めているものと思います。
これら、「渋谷で楽しむ長寿社会」、「渋谷で楽しく子育て」2つのプログラムは、公約にあった、コミュニティーの充実/楽しめる長寿社会/子育て環境の整備/にかかる、総合的なものとして、部や課といったこれまでの縦割りの区役所の組織から抜き出た斬新のものとして、また、生まれてから高齢世代にいたるまでの連綿と続く施策として、区民に歓迎されていると思います。
身近なところには、社会教育館があり、区民会館があり、敬老館があり、図書館があり、公園や緑道も有ります。それら人の集まるところに、健康から楽しみまでの幅広いメニューを整えて出前していく、そのことによって、長寿を楽しみ、子育ての悩みを軽減し、区民の笑顔が更に広がるコミュニティー豊かな街となっていくものと思います。
そこで、区長に、生まれる前から高齢者に至るまで続く「渋谷で楽しく子育て」、「渋谷で楽しむ長寿社会」事業の内容を、もう少し詳しくお示しいただき、期待する区民の皆さんに伝えていただきたいと存じます。さらに計画の全体像とポイントは何かをお尋ねします。
中学生になりますと、いよいよ将来の職業感を養い、人生設計についても考える時期であると考えます。渋谷区では、「地域で育つ中学生職業体験学習」を昨年度から始められました。
実は私も、その受け入れ事業者の一人として、中学生を預かりました。5日間は長いな〜?毎日キチット仕事が出来るのだろうか?店の商売に支障が無いだろうか?・・等々の心配は沢山有りました。しかし、豊かな感性を、また、職業感の育成が確かな人間を育てていくこと、それも地域の中で育てることの意義を確かに必要なものとして、また、商店会連合会へも・商工会議所へも区長が足を運び要請されていましたことから、多くの事業者が協力したものです。
全2年生573名が、293の協力事業所で実施されたその結果は、子どもたちの様子に対する事業所へのアンケート結果ら見ると、「時間や職場の決まりを守って行動できた」「あいさつや言葉づかいがキチットしていた」「自分から進んで仕事に取り組んだ」「任された仕事を責任もってやり通した」といった項目のどれもが、18年11月実施の各事業所からは、56%〜81%が「A=良い」と評価していたものが、19年2月実施の各事業所からは、69%〜85%が「A=良い」と言った評価を掲げていました。この間に、前期の反省を踏まえて、各学校が生徒指導を行った、結果が良く見えていますし、この事業に対するしっかりとした取組みが伺い知れるものです。
事業主からも「予想以上の仕事をしてもらい驚いている。」「中学生がここまで出来るとは思わなかった。」「今の若者にもしっかりとしたものがいると感心した。」等の感想があがっていました。もちろん、いいことばかりではなく、「少し注意されると顔に出るところがあった。」「元気よくあいさつや返事が出来ない」「受け入れ企業にとって相当な負担となる。」等の感想も一方であったことは事実ではありますが、何より、働くことの尊さについて身をもって体験することは素晴らしいことだと思います。また、社会に通用する礼儀作法を身につける非常に良い機会でありますし、地域の血の通ったコミュニティー作りにも役立つものと考えております。
今年度も是非、この事業を継続していただき、それも、「地域で育つ中学生職場体験学習」の名のとおり出来るだけ地域の事業所で体験できるように、合わせて、学校・家庭・地域の一体となった、教育活動の一環としての地域事業としてお考えいただきたいと考えますが、区長にご所見を伺います。
この4月から特別支援教育が始まりました。この特別支援教育は、学校教育法に規定され、すべての小中学校・高校において一人ひとりのニーズに応じた教育が行われることで、19年度は「特別支援教育元年」とも言われています。
この事業は、子どもたちが抱える個別な学習に対する困難な事情を見極め、その子に合った指導を行っていくことによって、伸びるべき芽をしっかりと伸ばし、将来につないでいこうという優れた事業であると思っています。ノーベル賞の受賞者の中にも、有名な俳優の中にも、それらの困難な経験を経て世界的な活躍をしている方々が居ることを聞きますと、この事業の重要性がはっきりと感じられるのです。
これまでは、教室で歩き回ったり、飛び出してしまったり、突然予想しない行動に出る子どもたちは、なかなかそのことが理解されずに、厄介者扱いされてもいることがありました。また、他の親側にも理解されず、クラスの除け者になることもありました。
このような子どもたちに対応するため、渋谷区では昨年度から準備を進め、特別支援教室を全校に整備するとともに、校内コーディネーターの育成、特別支援教育専門委員会の設置、巡回指導員の設置等を行い、今年度には学習指導員を配置する等、準備を進めてこられました。
準備が整ったからといってこの事業が順調にその成果を挙げていくものではないと思います。なぜならば、先に申しあげましたように、「厄介者といった意識」や「迷惑といった意識」、さらには「自分には関係ない」といった意識があり、これらのことを、すべての関係者が払拭していかなければならないと考えるからであります。
この事業の成否は、正しく理解を広めることであると考えています。特別支援教育に関する、正確な情報をどのように伝え、保護者から正しい理解を得ていこうとしているのか。また、2ヶ月が経過した現在、どのように進行しているのか、あるいは、新たな課題が生まれているのか、その現状を教育長にお伺います。
さらに、このような困難をもつ子どもたちは、小学校に入ったから、学習に困難が生まれるわけではなく、小さいころからその兆候を確認することができ、早い時期からの対応により、よりすぐれた指導を行うことが出来、自立した生活を行うことが出来る支援を行っていけるものと聞いています。そうしますと、単に教育委員会だけではなく、医師会や福祉保健部等関係機関との連携を図りながら、乳幼児の検診等の時期からのサポート体制にも考えを及ぼすべきものと考えますが、以上2点について教育長のご所見を伺います。
|