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平成19年第4回定例議会における代表質問
質問者 斎藤 竜一

私は、渋谷区議会自由民主党議員団を代表して、区長並びに教育長に質問いたします。
質問に先立ち、お許しを頂き、一言申し述べたいと思います。
私は、本年4月の統一地方選挙におきまして、地域の皆様のご支援をいただき、地域の代表として区議会に送り出していただきました。
区議会の一員となり7カ月がたとうとしておりますが、生まれ育ったこの愛すべき渋谷のまちが、未来に向けてそこに暮らす、すべての人たちにあたたかい場所であるように、なにかお役にたてることはないだろうか、その思いで日々精進してまいりました。今回桑原区長より「渋谷の未来に向けて」の計画が発表されましたが、今後の渋谷の進むべき道が示されるこの重要な定例会において、最大与党であります、自由民主党の会派を代表して質問をすることはたいへんな名誉であります。その責任の重さを真摯に受け止め、質問をさせていただきます。
初めに、「渋谷の未来に向けて〜誰もが安心して住み続けられるまち 渋谷〜」についてお尋ねします。
区長は、11月21日に「渋谷の未来に向けて〜誰もが安心して住み続けられるまち 渋谷〜」と題して、本年四月に行なわれた渋谷区長選挙において公約したことを、実現すべき計画、構想として公表されました。全員協議会の場で、懇切なる説明を受け、本日の本会議冒頭の区長発言において、重ねてそのお考えをお聞きしたところであります。
この計画の内容は、@コミュニティの振興、A教育施策の充実、B子育て支援施策の推進、C高齢社会の課題への対応、D旧大和田小学校跡地施設整備の5課題から成り立っていますが、その目的は、単に、それぞれ個々の課題に対応する施設整備を行うことではなく、それぞれの施策がお互いに関連を持ち、「総合的なまちづくり」を進めようとするものであります。
旧大和田小学校跡地施設整備は、この事業単独で考えても、本区にとっては、これまでにない、非常に大きなプロジェクトでありますが、今回の計画、構想は、この旧大和田小学校跡地施設整備を包含し、さらに、区内全域にわたり、老朽化した施設整備を進めながら、重要な区民課題の解決を目指す本区にとっては類をみない壮大な構想であり、これが実現したときには、区内のそれぞれの地域が目覚しい発展、変貌を遂げるものと大いに期待をしているところであります。
個別の計画については、これから地元協議を行い、地域住民の方の使いやすい施設とすることを目指されるということでありますので、その進め方にも全く異存はありません。区民の望んでいる施設を是非実現して欲しいと存じます。
この計画で整備しようとしている施設は、コミュニティ施設、教育施設、子育て施設、高齢者福祉施設、住宅などであり、さらに、防災のための空間を確保し災害に強いまちづくりを目指すもので、いずれの施設も、これまで区民が強く要望されてきたものばかりであります。
計画、構想として公表された以上、区民は、一日も早い実現を待ち望むことと思います。
渋谷区議会自由民主党議員団としましても、この構想について、諸手を挙げて賛同し、この構想の実現に向け区長と共に最大限の努力を行ってまいる所存であります。
さて、この計画を実現していくためには、一方では、財源の裏付けが必要ですし、他方では、施設建設の執行体制が必要であると考えます。
桑原区長は、助役在任中から行財政の改革を推進し、適切な組織形態を整え、区長就任後は、全国紙に「子育て環境はナンバーワン」と評価されるまでに区民サービスの向上に努め、さらにその改革を進めてこられました。
三位一体の改革の荒波の中にあっても、都と十分な協議をすすめつつ、堅実に渋谷区政のかじ取りを行ってこられました。そして基金を303億円増やし、起債を38億円も減らしてきたことも、今回のこの計画の中にさらに充実した世界が映し出されているように感じられます。
そこで、財源の裏付けに関しまして二点お尋ねいたします。一点目は、財政計画として示されておりますが、事業総額404億円余の内、基金の繰り入れは、192億円余の計画となっており、ほぼ同額について一般財源を充てようとしております。今後予想される、法人二税をターゲットとした地方間の財源配分の見直し、住民税の寄付金控除制度など、区の財政に大きな影響を与えかねない制度改正については予断を許す状況ではありません。さらに、区の負債となる起債に対する償還も考慮したときに、なお、健全財政を堅持できるか、不安をもつものであります。そこで、区長にお尋ねしますが、この財政計画が無理のない、余裕を持った計画であるということを、具体的にご説明いただきたいと存じます。次に二点目として、今年度区財政では三位一体改革の影響による減収を余儀なくされ、今年度の予算編成では、都区財調の特別交付金増額を区長のご努力により、勝ち取ることができ、支障をきたすことなく編成された経緯はご案内の通りであります。こうした状況下都区財調協議会では、特別交付金の算定ルールが決着を見たと伺っております。当面算定ルールに大きな変更点はないものの、本区を対象とした住民税フラット化に伴う激変緩和措置は、今年度より最長で4年間の救済措置であるため、いずれかの時点で本項目はなくなるものと存じます。今年度のこの救済措置は総額約百億円で特別交付金全体の五分の一に相当いたしますが、この項目が無くなり、交付されなくなったときどう配分するかは現時点では未定であり、今後の協議テーマになっております。そこで区長に、激変緩和の救済措置が終了したのち、その財源をどこに求めていくおつもりか伺います。
また、特別交付金の配分割合は5%を堅持しなくてはならないと考えますが、本区は23区のなかでどのような主張を展開されていくのかご所見を伺いたいと存じます。
次に、事業執行体制について伺います。
今回の計画、構想は、学童館の改修工事など、小規模の工事もありますが、新橋、恵比寿、大向の各区民施設、本町小中一貫教育校、旧代々木高校跡地施設、代官山保育園施設、西原出張所施設、二軒家敬老館施設等の建替えや、旧大和田小学校跡地施設、新中央図書館、千駄ヶ谷出張所等の新築など、十指に余る大型プロジェクトが目白押しであります。
例えば、新橋区民施設の建替えに関して申し上げれば、出張所、保育園、作業所等は建替え期間の仮の施設が必要になると思います。新中央図書館のように更地に新しい建物を建てればいいのとは異なり、既存施設のその場所での建替えには、仮設の場所の確保、仮設施設の設計、建設、既存施設の解体、新施設の設計、建設など、膨大な業務量が予想されます。また、これと平行して、地域住民との協議、さらには、様々な場面での説明会等も必要であります。
そこで心配をしますのは、施設建設が四年間という短期間に集中することによって、出張所、区民会館、保育園、敬老館、図書館、学校等の施設を所管する各課や、区施設建設を所管する営繕課、あるいは、契約を所管する経理課などに、大きな負荷がかかるのではないかということであります。私は、現行の体制では支障が出るのではないかと懸念しておりますが、新年度には、新たな組織体制を作られ、場合によっては、民間から有為の人材を確保したり、また、民間の力を活用して是非、遺漏なく事業執行を進めていっていただきたいと存じます。
さらに、このプロジェクトの進行管理を行なうには、全体を統括する強力なリーダーシップを持ったプロジェクトリーダーが必要であると考えます。
そこで、区長にお尋ねしますが、この計画を、計画通りに進めていくための執行体制について、どのように考えていらっしゃるのか、伺いたいと存じます。
次に、地域との協議について伺います。
活力ある地域社会には、必ずや活性化されたコミュニティがある、私もかねてより、地域に携わる皆様の並々ならぬご努力、ご尽力には尊敬の念を感じておりましたが、その一方で年々地域意識が薄れていっているのではないかと懸念しているのも事実であります。
私が地元の小学校に通っていたころは、その通学の途中で近所のおじさん、おばさんたちに挨拶をし、また地域の大人たちが子どもたちの安全を見守る、そういうあたたかいコミュニティが存在しておりました。現在でも保護者の方々や、地域のかたがパトロール活動などを通して、日々子どもたちの安全を見守っておられますし、地域の行事などを通して地域コミュニティの活性化にご尽力いただいておりますが、地域の顔が見えにくくなっている感も否めないと思います。
地域に生活する人々が、なんらかの形で触れ合う、世代を超えて交流する機会が増えるということは、ひいては「あらっ、なになにちゃん、今日はお父さんじゃない人と一緒なのね」とか「あそこの家に、一人暮らしのおばあちゃんがいるけど、昨日の地震大丈夫だったかな〜」といったように防災・防犯につながっていくと思います。
そういったこともふまえて、今回計画されている、コミュニティ施設の建て替えにおいては、地域の声を反映した人と人のつながりを大切にしたものであってほしいと考えますし、単に高齢者のための福祉施設、子育て支援のためだけの施設などではない、子どもから高齢者までが集えるあたたかい場所にしてほしいと思います。
今回の計画では、既存の施設の改築が主になっておりますが、東京都の明治通り拡幅事業に伴う、現在の千駄ヶ谷出張所の移転は、区内でもコミュニティ施設の少ない同地域にとって長年にわたる念願でありますし、近隣の町会、商店会をはじめとした、地域の皆様の悲願でもあります。またこの計画は、新たに用地を取得するという、他の施設とは異なる一面もあり、私にとっても普段生活をしている一番身近な施設という思いもございます。私は、たとえば高齢者の方がお茶を飲みながら談笑している横で、若者たちがダンスの練習をしている、そんな面白い空間があったらいいなと思っておりました。わずかなふれあいかもしれませんが、同じ空間を共有することで先ほども申しました、防犯、防災につながっていくと思います。
今回の移転は、社会事業大学跡地に移転する原宿警察署の跡地を取得することが前提になっております。区長就任以来、東京都に対して自治体としてのあるべき姿勢を示し、凛とした発言をしてきた桑原区長ですので、その準備は着々とをすすめていることと存じます。そこで区長にお尋ねいたします。
本計画では、「コミュニティの振興」のところで、「施設の建替えに当たっては、地域との協議のうえで、施設内容、設備内容等について、確定していく。」と述べられております。また、施設によりましては、来年1月から、基本設計、実施設計に入るとも記載されております。直ちに、地域との協議に入る必要があると思いますが、地域との協議について、どのようにして進めていかれるのか、区長のご所見をお聞かせいただきたいと存じます。
次に教育施策の充実についてであります。
渋谷区では、教育方針の大きな柱として、特色ある学校づくりを推進しております。また区長はこれまでも、未来をになう子どもたちをいかに育てていくかを重大な課題と捉え、教育環境の整備に取り組んでこられました。すなわち、教員の授業力・資質能力の向上のための体制整備、いじめや不登校児童への対応としてソーシャルワーク機能の付加、特別支援教育への連携支援、読書活動の推進、健康な生活習慣を身につけるための取り組み、さらには放課後クラブの全小学校での実施などであり、教育だけではなく子育て支援事業全般をも見渡してこられたと思っております。
今後、旧大和田小学校跡地に「こども科学センター」が整備されますが、大学等の専門的な機関と連携し、ロボット造りや数の不思議など、学校では体験できないプログラムを提供し、子どもたちの科学的な思考やものづくりへの意欲を育てていく施設として計画されております。昨今、子どもたちの理数離れが進んでおり、文部科学省も児童生徒が理科・数学に親しみ学ぶことができる環境づくりを推進しておりますが、それと動きをひとつにするものであります。また、現在生涯学習課で「科学センター事業」が行われており、バイクを組み立てたり、車を設計したり科学実験をおもちゃ作りに転換したり、化石を掘ったり、さまざまな体験学習が組み立てられていて非常に高い評価を受けております。この機能が常設施設として設置されることは大変喜ばしいことで、小中学生はもとより多くの子どもたちの夢が広がるものになってほしいと願っております。
今回の計画のなかで、特色ある学校づくりのひとつとして、鉢山中学校を理数教育重点校として整備するとありますが、区内でも生徒数がいちばん少ない同中学校を、この「こども科学センター」の高度で先進的な機能と連携していくことで、ひとりひとりの個性を生かした魅力あふれる学校として考えておられるということは、誰もが安心して住み続けられる町の構想のなかに捉え、子どもたちが夢を膨らませ、豊かな未来を見つめ、次代を担う人材として巣立っていけるような支援を念頭に置いてのことであろうと考えます。
そこで、この計画を事前準備としてどのように行っていくのか、また、どこの機関と連携していくのか、そして現在どの程度まで進んでいるのか教育長におたずねいたします。
つづいて、今回計画されている、本町地区における小中一貫教育について質問いたします。
かねてから本町地区は、生活の利便性が高い下町の雰囲気を残した街並みと、親しみのある商店街とで住みやすい町として発展してきましたが、一方で木造住宅の密集地であり、コミュニティ施設や高齢者施設が少ない地域でもあります。災害の際にはさまざまな支障があるとも想定され、「防災まちづくり懇談会」を経て「本町まちづくり協議会」が、誰もが潤いのある快適に住み続けられるまちを目指し活動を続けられております。
これらの事情に加えて、教育現場でも適正な規模による「確かな学力」や「生きる力」の育成を行うこと、さらには不登校が増加傾向にあるという課題があるとも伺っております。
今回、基礎基本の確立を目指す小学校と、それをステップアップしていく中学校とで連続した9年間の一貫教育環境を実現し、体育館や温水プール、また100メートルの直線走路を有した校庭といった、すぐれた教育環境を付加した小中一貫校の設置により、これらの課題に対応していくと表明されましたが、教育の現場だけではなく、町の大きなデザインとして、この地域に未整備であった特別養護老人ホームやデイサービス施設を盛り込み、また子育て世代のための施設や緑と防災のための広場を整備し、安心で安全なまちづくりをより現実のものとしていく、地区再生ともいっていいドリームプランであると考えます。そこで、この計画を具体的にどのようにすすめていかれるのか区長のご所見を伺いたいと存じます。
また、現実問題として3校に通う子どもたちは、工事期間中に大変な不都合を受けることになると考えられます。この素晴らしいプランが調整のまずさによってマイナス要因を生むことがなきよう望みますし、具体的にどのような体制で、子どもたちが不都合のない学校生活を送っていけるのかも、加えてお示しいただけたらと思います。
また、今回の鉢山中、本町中を含めて、英語教育重点校としての松濤中、連携型中高一貫教育の広尾中、そして教科教室型の上原中学校と5校が特色ある中学校として整備されますが、区内には原宿外苑中、笹塚中、代々木中と3校が未整備のままになっております。そこでお伺いいたします。
今後、この残りの中学校に対して、特色ある学校としてどのような計画、またビジョンをお持ちになっているか教育長のお考えを伺いたいと存じます。
つづいて教育センターの整備についてうかがいます。
今回の「渋谷の未来に向けて」のなかで、教育センターの移転先の変更が発表されました。「けやき教室」と「教育相談部」がケアコミュニティ原宿の丘に、また「調査研究部」が新中央図書館に移転いたしますが、とりわけ不登校の児童・生徒に対応する「けやき教室」は18年度までケアコミュニティ桜が丘にあった経緯もあり、緑と土とスポーツ施設のあるケアコミュニティ原宿の丘に移転することについて共感を覚えるものであります。当初移転が予定されていた旧大和田小学校跡地施設は、たしかに最新の機能を装備した利便性にすぐれた施設であると思いますが、不特定多数の人々が出入りするわけですので、不登校児童・生徒の心のケアを主眼とし、自信を取り戻した子どもたちの学校への復帰を最終目的としている教室の理念にそぐわない一面もあると思います。
今回どのような経緯、お考えで教育センターの移転先が変更になったのか教育長に伺いたいと存じます。
次に、本計画の4番目の柱である「高齢社会の課題への対応」についてであります。
高齢社会白書によれば、昭和22年から24年に生まれた、いわゆる団塊の世代がこれから高齢者の仲間入りをし、全員が65歳に達する平成24年には、高齢者人口は3,000万人を超すといわれております。また、総人口が減少する中、平成25年には4人に1人、平成47年には3人に1人が高齢者になると予測されており、超高齢社会の到来は目前に迫っております。
中でも75歳以上の後期高齢者の増加が顕著であり、渋谷区でも、平成21年度には前期高齢者に比べ、後期高齢者の方が多くなると推計されております。
このような状況において、一人暮らしの高齢者や高齢者のみ世帯、いわゆる老老世帯が増加しており、それに伴って、寝たきり高齢者や認知症高齢者の増加・老老介護・引きこもりや孤独死等、多くの課題が発生しております。これらの諸課題に適切に対処していかなければ、「誰もが安心して住み続けられるまち 渋谷」が実現できないことは、まさに区長が指摘されているとおりであります。
しかも、時間的な余裕はそれほど多くありません。このような認識のもと、今後4年間で進むべき方向となすべき事項を示されたことは、区民、とりわけ要介護高齢者を抱える家族にとって、何よりの安心感につながるものであり、高く評価するものであります。
これらの項目は、今後、実施計画あるいは新年度予算の中で、さらに具体化され、実行されていく訳ですが、ここでは、計画年次も示され、また、区民の関心も高い「特別養護老人ホーム等の増設整備」について、区長に質問いたします。
まず、特別養護老人ホーム等の整備数についてであります。
区長は、これまで、重度の要介護者や認知症高齢者のための施設として、美竹の丘・しぶやをはじめとする特別養護老人ホームやグループホーム笹塚など、多くの施設を整備してこられました。特別養護老人ホームの整備数は、区外の13協力施設を含め580床、また、ショートステイは98床と、用地の確保等が困難な都心区にありながらも、高齢者人口比で見れば、いずれも特別区で5本の指に入る数となっております。
しかし、それでもなお、本年9月1日基準で、468人の入所希望者がいるというのも現実であり、今回の計画は、このような現状において、これらの方々の要望に対し、明確に応えられたものとして、区民の期待も非常に大きいと思います。
しかし、そうはいっても、ただ施設を造ればいいという訳ではありません。区民のニーズに応えていくには、同時に、介護保険料としての負担や区財政への影響等も考慮していく必要があります。
要介護者のすべてが、特別養護老人ホームやグループホームへの入所がすぐに必要であるというわけではありませんし、もう少し家族で面倒をみたいという方や、まだ在宅生活ができるという方もいらっしゃいます。また、何よりも、多くの要介護者本人やご家族の方々が、できる限り自宅で暮らしたいと、願っていることを忘れてはなりません。
したがって、的確にニーズを把握し、内容を分析した上で、必要なものを優先順位をつけて整備していくことが重要になります。
私は、要介護高齢者が、施設のみに頼ることなく、できる限り長く自宅で安心して暮らしていけるようにするには、在宅介護のための条件整備に努めるとともに、いざというときには、それほど長い間待つことなく、特別養護老人ホーム等に入所することができるように整備することが肝要だと思います。
そこで、今回、示された2箇所でショートステイを含め200人規模の計画としたのは、どのような考えや見通しに基づくものなのか、お伺いいたします。
次に、平成18年の介護保険制度の改正により、新たに地域密着型サービスが創設され、区の権限とされる一方、30人以上の施設は、都の権限とされました。
今回の計画案では、2施設ともこの30人以上に該当しており、また、区が直接建設整備しようという計画になっております。そこで、この改正法との関係で、施設整備に当たっての都との関係や補助金の関係等で、障害となるようなものはないのか、念のためにお伺いいたします。
続いて、絶対高さ制限を定める高度地区の指定について質問いたします。
本年11月1日に、区から、絶対高さ制限の素案が公表されました。本年3月から都市計画審議会に専門部会を設置して検討されておりますが、「将来にわたって、住み続けられるまちづくり」を目指して、今回、絶対高さ制限を導入されることとされた桑原区長のご英断を高く評価いたしたいと存じます。
建築物の高さ制限については、本来ならば、「協働型のまちづくり」の基本的な手法であり、地区の合意にもとづく、地区ごとのまちづくりのルールである「地区計画」の策定により行うべきと考えますが、高さ制限という緊急な課題に対し、区が、今回、絶対高さ制限を定める高度地区を副都心エリアなどを除く区全域に指定されることは、理解をいたします。今後とも、「地区計画」の策定をまちづくりの中心に据えて、推進されるようにお願いいたします。
さて、本年11月7日から15日までの期間、区内12ヶ所で、「絶対高さ制限の素案説明会」が開催されました。私も、千駄ヶ谷社会教育館で開催された素案説明会に参加させていただき、区民の皆様のご意見に対し、真剣に耳を傾けてまいりました。
絶対高さ制限の導入は、憲法で保障された財産権を新たに制限するものなので、慎重な対応が必要であるとの考えがあることも承知しておりますが、区では、ちょうど1年程前に区内11地区で、「高さ制限に関する区民意見交換会」を開催され、区民の皆様の要望を十分事前に聞いたうえで、今回の素案の作成に取り組まれております。このことは、「協働型のまちづくり」の観点からも評価いたします。
近年、建築基準法の規制緩和が進む中、建物が急速に高層化しており、高層建築物をめぐっての紛争も激しくなっております。
また、現在、不動産投資ファンドに代表される資本の流入により活発に建築が行われており、ミニバブルとも言われる状況のなか、渋谷区では全国でもトップの地価の上昇を招いており、このままでは、住み続けること自体が困難になる恐れもあります。
どうせ建てるなら、経済性を追及して、法で許される最大限の大きさ、高さの建物を建てたいということで、周辺よりも突出した高さの建物を建築しようとする結果、長い年月をかけて地域で培ってきた、住環境や、街並み、佇まい、潤い、豊かさ、文化などが、崩れ去ってしまうことが懸念されております。こうした乱開発とも言える状況を野放しにするのではなく、住環境や街並みと調和した形で、土地の有効利用が図られることが大切であると考えております。
しかし一方で、区内には耐震基準を満たしていない多くの老朽化したマンションがあります。こうした老朽化したマンションの建替えが進まなければ、防災対策上も問題があるとともに、地域で取り残された荒廃した建物となり、安全・安心に生活することは困難です。そうした意味で、絶対高さ制限の導入に際しては、老朽マンションの建替えに対する一定の配慮も視野に入れるべきと考えます。
しかし、こうした一連の動きを見据えて、地区計画策定前に最近駆け込みで強引に事業を進めて近隣住民とのトラブルが多発していることも事実であります。こうした動きに対しては、ぜひ導入後の整合性と調和がとれるような配慮を要望するものであります。
そこで、区長に伺います。平成20年度のできる限り早い時期を目標に、絶対高さ制限を導入する予定であると伺いましたが、具体的には、今後、どのようなスケジュールとなるのかご所見を伺いたいと存じます。
また、説明会や意見書として、区民や事業者の皆様から多くのご意見をお聞きしているわけですが、今後、原案の作成に際して、どの程度、そうしたご意見を反映していただけるのか、重ねて伺いたいと存じます。
続いて、今回一般会計補正予算に提出された区民菜園整備工事に関して質問いたします。
区民菜園整備については、報道機関を含めて、区民からの問い合わせ等、かなりの反響があったと聞いております。新聞紙上では、利用者は渋谷区在住の高齢者、または子育て世帯との報道がなされ、利用料金については月1000円程度になる見通しであるとあります。また、先ほどの区長発言にもありましたとおり、今後、順次適地を確保し、区民菜園事業を拡大していきたいとのことであります。
今回の区民菜園事業は、単に余暇の時間を過ごす場を提供するということではなく、高齢者や子育て支援の対策が主であると思われますが、今回提案された、「渋谷の未来に向けて」のなかにある、「コミュニティの振興」にも大きくつながるものであります。
新聞報道によれば、今後、区民菜園を拡大していく中で、渋谷に住んでいる若者に物づくりの喜びを体験してもらったり、地域の多くの人々の集える場所にするためにも利用者の範囲を広げることができないか、また、利用料金の算定根拠はどのようなものなのか、区長のご所見を伺いたいと存じます。